「中川一政展」を見て、その後「ギャラリー鉄斎堂」に立ち寄る。
どこから見ても「竹久夢二」な軸。
特に好きというわけでもないけれど、なんかちゃんと成り立っている感が、やっぱりスゴイなあと思う。
すみません、えらそうに...。(笑)
でも、いつも弾き慣れた曲を弾くむずかしさを感じているので、描き慣れたものを描き続けるむずかしさというのもあるのだろうな、と思う。
だから、描き慣れた感と緊張感のバランスにひしひしとプロを感じる、というわけです。
今、鉄斎堂では、近代絵画作品展という展示販売会をやっていて、いろんな掘り出し物の絵が見られます。
これは、何かの下絵らしいけれど、鏑木清方、ええなぁー、と思う。
ところで、とある、どうみても5万円クラスの絵に9万円の値札。鉄斎堂の川崎さんに「どうしてこれが9万円?」と尋ねると、地方出身画家の作品は、その地方の方に「郷里の画家」として買ってもらえる事が多いので、値段が高く付けられるのだそうです。リアルな話です。そういう意味では「京都画壇」が一番損?!らしい。そう言われれば、そうですね。京都出身の日本画家なんて、すばらしい先人が多すぎる...。
そんなこんなやりとりをした後、コレを読み始めました。
毎日新聞大阪本社版の文化面に連載されていた「都の美〜京都芸大百三十年」が、澤木政輝著『京の美 都の響』(求龍堂)として刊行されました。
絵に対する批評的なものではなく、丹念に取材されたエピソードが満載なので、読みながら「へぇ〜、そうやったんやー」と連発してしまいます。(笑)
ご興味のある方は是非。
やはり表紙は麦僊ですね。