kitaraのクリスマス

|
北海道から戻りました。 

今回「kitaraのクリスマス」で演奏した3曲のうち、「鳥刺しパパゲーノのうた」は、この日のために新しくアレンジされたもの。野田雅巳さんによる作品でした。
これは、モーツァルトのオペラ「魔笛」の中の有名な「パパゲーノのアリア」を木琴(シロフォン)とオーケストラ用にアレンジしたもの。
ちなみに鳥刺しとは、棒の先にとりもちをつけて鳥を捕獲する仕事をさします。 

このアレンジには、ちょっとした演出が盛り込まれています。 

普通、オーケストラとの共演だと、オーケストラメンバーが着席して準備が整ったところにソリスト、続いて指揮者が現れ、演奏が始まりますが、この曲の場合指揮者は登場しません。 ソリスト(ワタシ)だけがでてきて、木琴のソロで音楽が始まります。 
ひとくだり済んだところで、舞台の袖から「ソラシドレ!」と笛の音がします。オペラでもパパゲーノが吹く笛の、有名な音色です。 それに応える木琴。またその木琴に応えて「ソラシドレ」と笛を吹きながら舞台に飛び出してくるのは、なんと指揮者の井上道義さん。会場ざわめきのなか、木琴に近づいてきていやがらせをします。困った人ね、と応える木琴。これでもか、とそばに寄ってくる指揮者と笛の音「ソラシドレ」。 追い返すように華やかな木琴のソロが始まり、指揮者は観念。やっと!指揮を始め、オーケストラの演奏が始まります。
(こういうことが、音楽として楽譜に書かれているのです)

作曲家の野田さんから、指揮者は鳥刺し風に鳥の帽子をかぶるというのはどうか、と提案がありました。
井上さんは「じゃあ、ハゲタカがいい」と、一言。 
ここで、我が通崎好み製作所の出番です。 

製作は、黄瀬剛さんを監督に、二木奈緒さんが担当。
二木さんは、大阪成蹊大学芸術学部のファッションデザイン科を卒業して、今は大学で助手をしています。 
黄瀬さんがどんな方かは、説明がむずかしいですが、何でも作れる人、です。私の楽器の修復も設計から手がけてくださっています。 


この2人が、ああでもない、こうでもない、とデッサンを描き、それを井上さんとやりとりしながら、製作しました。結果的には、帽子にとどまらず、しっかり鳥刺しの扮装をすることになりました。衣装の部分は主に二木さんのアイディアで。 
帽子は、つば、すなわち、くちばしにあたる部分は、黄瀬さんが発泡スチロールで成形し、そこに漆芸家の川合啓義さんがホンモノの銀箔を貼ってくださいました。なんとも、高級感漂う仕上がり。 

井上さんも、大満足。
写真は、満永さんが撮った、出番直前の井上道義さん。 
そのうちに、舞台の写真なども紹介しますね。    

m.jpg


通崎好み製作所からメールまたは郵便で楽しいお知らせをお送りします。ご希望の方はこちらからお申し込み下さい。

2009年9月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
    通崎好み製作所SHOP
    melody name

筆記者

通崎睦美
製作所スタッフ
谷本天志(tanimoto)
戸矢崎満雄(toyazaki)
山崎暢子(yamazaki)
近藤あかね(kondo)

過去の日誌一覧

  • メテユンデ 通崎睦美プロデュース ゆかたブランド METEYUNDE(メテユンデ)プロモーションサイト