[ファッションデザイン概論]川久保玲 編

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コム・デ・ギャルソンの川久保玲ってよくワカンナイ!
って人も多そうなので、もうチョット解説を・・。

オホン、その前にファッション(衣服)について言っておきます。
衣服はあまりにも身近なモノなのですね。
例えば、絵画や彫刻なら「よく分かんないけどイイのかも」ですが、
衣服については自分の好みで直ぐに「イイ」とか「ダメ」とか言うのね。
紅白歌合戦(近年観ないけど)の例で考えてみましょう。
巨大な衣装(装置?)を身にまとって登場する小林幸子さん。
彼女にとってはそれが生命線なのですから普通の服など着れません!

この「着れない」ということを皆がよく口にします。
ファッションショーなどの服を見て「これ誰が着る?」「着れないよ」・・。
衣服は、誰が何時、どこで(オケージョン)で決まるんですね。(常識)
だから皆が口にする「着れない」は、前後の文脈で判断すると、
実際の意味は「好きじゃないから自分は着たくない」って言ってるワケ。
物理的に「着ることは不可能」と言ってるんじゃないでしょー。

スイマセーン、本題に入ります!
川久保玲は、テレビや雑誌にほとんど登場しないし、出版物も少ないことで有名です。
彼女が1981年パリコレに登場したのは一つの事件でした。
ヨーロッパの伝統を無視して、黒ずくめの乞食ルックですから・・。
賛同者よりも、批判の声の方が高かったんですね。
彼女は「コレクションを皆が褒めるようなら失敗です」とまで言うんですよ。
つまり、本当に創造的で新しいモノを誰もが理解できるハズがない!

川久保玲が珍しくテレビ(NHKハイビジョン)に登場したことがあります。
(『アンリミテッド:コム デ ギャルソン』清水早苗 著で出版も)
それは刺激的な内容で、彼女の制作の方法は、まったく常識を破るものでした。
布(素材)はファックスで「短い言葉」を送るだけで職人に注文。
パターンは、何人ものパタンナーがそれぞれ素材を無視して作り上げ、
そして、ある時期が来るとその二つが結び付けられるです。
素材もパターンもオリジナルですから、まったく一致しません。
そこから彼女の指導で真の創造が始まるという進め方なんですよ。
それを視て、禅僧が修行をするようだと感じましたね。
川久保玲が無言で背中を叩くのです!(パシーン)

ますます「分からなくなった」と思ってます?
残念です、言葉が足らなくて・・。


(toyazaki)
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2009年9月

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筆記者

通崎睦美
製作所スタッフ
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