2009年1月アーカイブ
「『ソデカガミ』救出作戦」本日の正午をもって、おかげさまで大成功に終わりました。
在庫処分の連絡がきたのが、1月8日午後。当初は13日までに、確保する部数を返事してほしい、とのことでした。
尋ねてみると、在庫数は840冊。
200冊くらいなら今後の販売を考え、だまって自分で確保するし、数千冊ならあきらめる。しかし、840とはなんとも中途半端な部数。もちろん840冊も、個人で確保不可能な数ではないけれど「勢い」で買い取っても、結局死蔵してしまうなら、それは意味がない。
そこで、思いついたのが『ソデカガミ』救出作戦!少しでも、この機会に『ソデカガミ』を知っていただき、愛蔵していただけるみなさんの元へお届けできないか、と考えました。
早速、出版社に返事をのばしていただく交渉をし、ジェイ・スピリットの次田さんに窓口をお願いして、ブログ内に申し込みフォームを作成していただきました。その完成を待って作戦を開始したのが、1月12日。
実は、当初、ここで100冊でも救えたら有り難い...と思っていました。
ところが、スタートした時点で、すでにこの本を持っておられる方から「好きな本なのでプレゼント用に」また「図書館で借りて読んだけれど、この機会に」等々、たくさんのご注文をいただきました。また日を追う毎に「読み返していたら、さらにプレゼントしたい人を思いついた」と2度目の注文をしてくださる方も現れ始めました。さらには、カヴァーを取り替えてうちで扱いましょうか、という出版社の方も。残念ながら「安く仕入れられるなら」というハードルを越えることができず実現はしませんでしたが、お話しだけでもうれしかったです。
そして、本日正午の締め切り時点で、このブログからのお申し込みがなんと「317冊!」となりました。これは、たいへんな数字です!みなさんのご注文一冊、一冊が、じんわりきいています。ほんの数人の方に個人的なメールは送信したものの、基本はこのブログでの告知のみ。ということで、義理買いもそんなにないはず。(ちょっとはあるかな? 笑)「317」は、純粋にこのブログを見てくださった方一人ずつ+口コミで集まった数字ですから、大変な重みがあります。
貴重な「317」に加え、資料や、今後ゆっくりと販売していくための在庫確保等々、全てを含め「675冊」の本が無事救出されました!
これは、全体のちょうど8割にあたります。本当にみなさん、ありがとうございます。
残り、165冊が処分されることになり、それについては寂しい限りですが、何もせずの処分ではありませんので、身勝手な言い方かもしれませんが、本も納得してくれると思います。
なお、今後の販売は「おまけナシ」ではありますが、在庫はしっかり確保してありますので、あっ、忘れてたとか、やっぱりもう一冊、とか。まだまだ大歓迎。今後とも『ソデカガミ』をよろしくお願い申し上げます。
それで、おまけについてですが、「これがいいかな」と思ったものがあったのですが、おまけ制作部隊の隊長、谷本さんからダメだしがありまして、再度検討中です。「おまけにつられて」という方も、約3名おられましたので(笑)もう少し検討したいと思います。
今月中を目標におまけを制作して、本と一緒に発送する予定です。
多くの方のご支援、ご協力に心から感謝し、以上、ご報告させていただきます。ありがとうございました。
いよいよあと半日で締め切りとなります。16日の正午まで。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
ちょっとさみしいお知らせなのですが『ソデカガミ〜銘仙着物コレクション』(PHP研究所)が絶版扱いとなることに決まりました。
出版社の方針なのですが、一定期間、一定部数の売り上げがないと、在庫がなんと、焼却処分されるのです。
このご時世、在庫を置いておく場所代だけでもタイヘンということでしょう。
「焼却するならちょうだい!」と言ってみましたが、だめ。
「じゃあ、安く売って!」と言ってみましたが、だめ。
どうしてどうして?とにかく在庫は、従来の価格で販売する、できない分は全て焼却するのだそうです。
「本を作った誇りはないのか〜!」とか
「本を愛していないのか〜!」と叫んでも、ダメなんです。
はぁ...。
金銭的な問題だけで言えば、著者は刊行された時点で印刷部数分の印税をいただくので、出版社が売ろうが焼こうが関係ないのです。
が、そういう問題ではない!
と、愚痴を言ってもはじまらないので、緊急告知。
焼却処分になる本を少しでも救いたい!
『ソデカガミ』をまだお持ちでない方、またプレゼント用に使えるかなと思ってくださる方など、是非この機会にご購入を、ご検討ください。
まとめ買い大歓迎、一冊でも大歓迎。
もちろんお近くの書店やamazon等でお買い上げいただければよいのですが、せっかくなので!
こちらからお申し込みいただいた方には、心ばかりの「おまけ」を進呈致します。
詳しくは、このブログ右上の告知をクリックしてください。
なお、私もこの機会に少しまとめて購入しますので、今後も引き続きこのサイトや私関連の催し物ではご購入いただける予定です。
それから、これに関して2つ言いたいこと。
初版の部数から在庫数を引き算すると、たくさんの方がこの『ソデカガミ』を手にして下さっていることがわかります。そんなみなさんに、ありがとうございました。
そして、『ソデカガミ』誕生秘話。
実は、この本は別の出版社から刊行予定でした。仕上がり直前になって、その出版社の編集長から表紙のデザインがわかりにくいのでわかりやすくしてほしい、そして着物の着付けのことなども書き加えて欲しいと言われたのです。私は「あれはあの通りじゃないとイヤです」と言いました。いわゆる「わかりやすくする」ということは、この本の主旨にそぐわない。装幀は、谷本さんのあのデザインしかない、と思ったし、それを変えるくらいなら世に出さない方がよい、と思ったからです。中味についても、あれ以外、考えられませんでした。
それで、何度もやりとりしたけれど平行線で、結局決裂。書いた原稿も、撮った写真も、デザインも、全て反故に、なるところでした。でも、谷本さんもカメラマンのシゲさんも、外部編集者であるホンヌの中井さんも、納得いくカタチでの出版にこだわって下さり、みんな動じることなく「あ〜あ、やっちゃった...」と苦笑いしてました。
そんな時、私(=著者)の意向を尊重し一緒に「仕方ないか...」と言いつつ、それで終わらすわけにはいかない編集の中井さんが駆け込んだのがPHP研究所。そして「うちで出しましょう」と言ってくださったのがPHP研究所の渡部さん。少し手は加えるけれど、私(たち)の思いをそのままのカタチで出版して下さることになりました。本当に有り難かったです。そんな時、ちょうど取材でご一緒させていただいた樋口可南子さんが「そんな事情があるなら応援に」と、本の帯に一文を寄せて下さいました。これも、ホントに有り難い限りでした。
今回の焼却騒動は、さみしいハナシですが、『ソデカガミ』を世に送り出して下さったのは、PHP研究所さんであり....つらいところです。
まだ、言いたいことはありますが、とりあえず緊急告知、この辺で。
『ソデカガミ』は、デザインブックのようなつくり。絵を見るような感覚で老若男女それぞれに楽しんでいただけると思います。(amazonで内容がご覧になれます)是非、手に取っていただけると嬉しいです。
私は、これから「おまけ」を考えます!