木田さんと戸矢崎さん
版画家の木田安彦さん、と聞いて「あぁ、知ってる」と言う人は少ないかもしれませんが、入浴剤「旅の宿」のパッケージ(各地の温泉の版画)や、NHK大河ドラマ「新撰組!」のタイトルバック、といえば「あぁ、見たことある」となるでしょう。
木田さんとは、もう10年以上のおつきあい。
きっかけは、骨董祭で店主と間違えられたこと。
Kida「着物で店番か、えらいな」
Tsuuzaki「店員じゃないです」
K「じゃあ、なんや」
T「客です」
K「仕事は、なにやってんの」
T「音楽です」
K「大学どこや」
T「京都芸大です」
K「じゃあ、後輩や。阿波踊りやらへんか」
T「やりません !」
そういえば、大学に阿波踊りの連がありました。木田さんが主宰しているとは知らなかったけど。
「じゃあ、うちに遊びにおいで」
と名刺を渡されたけれど、ヘンなおじさん...というところ。
あまりに強烈でした...
家に帰って両親に名刺を見せたら、
「この先生の舞妓さんの絵の風呂敷、うちで作ってたわ!!」と。
そんなご縁でおつきあいさせていただいています。
で、その木田さんと戸矢崎さんが展覧会のレセプションで親しくなられ(だったかな、詳しいところを忘れてしまったけど)一度戸矢崎さんが木田さんちに遊びに行くという約束ができ、私がお供することになっていました。
それが、やっと実現しました。
ふっ、長い説明。
お二人の作品だけを見ていると「このひとたち、ホントに話しが合うのかなあ」と心配しましたが、考えればお二人とも古いもののコレクターだし、濃い系かクール系かの違いはあれど、増殖していく感じの作風はどこか共通点があるのかも。 人間のねばりの質、みたいなものかな。
楽しい一夜になりました。
これは、木田さんによる、ちょうど10年前のワタシ。
小説新潮の表紙です。
ちなみに左下でバンドネオンを弾いているのはピアソラ!!