『木琴デイズ』その6 章扉
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『木琴デイズ』、本の完成に向けて進行しています。
これは、第7章の「章扉」色校。第7章は、アメリカで活躍した平岡養一さんが、戦時下の日本に帰ってきて「音楽挺身隊員」として活躍するところです。
実際は、写真のところで裁ち落として本になります。
この章扉も含め、本文デザインは、西岡勉さんです。
というのも、当初、1ページに何文字入れるかという話になった時、編集者の吉田さんの意向は読みやすさの点から、760字くらいが妥当、詰め込んだとしても約800字。でも、私は1ページに900字入れたかったのです。300ページの本だとすると、1ページに760字にするか900字にするかで、単純計算、原稿用紙約100枚の差が出てくるわけです。せっかく書いたものは、削りたくない!出来る限り読みやすくレイアウトすれば、なんとか900字入れられるはずだ〜!
で、どうしようかと頭を抱えていたところ、めずらしくきまぐれに、デザイナーの西岡さんから電話。
「最近、どうしてる?」って。
「はい、困ってます!」
渡りに船、あるいは、飛んで火に入る夏の虫(笑)
よほど谷本さんに相談しようかと思っていたのですが、装幀は東京で、と言い渡されていたので、本文の字組だけお願いするってあんまりか….と、躊躇していたところでした。
で、そんなこんなで「お言葉に甘えます!」を100回くらい連発して(笑)結局章扉や目次など本文全体のデザインを、西岡さんにお願いするに至りました。
大幅カットの危機に直面していたところ、西岡さんに救われ、若干の調整で進めることが出来ました。今回は、ほんとに、西岡さまさまさま!!!です。
西岡さんの色校、いいですね!
そうなんですね。鍵盤の質感、印刷で「もっともっと」表現して欲しいですね!
メールで「第7章、濃度アップ、質感を出す」と書けばいいようなものですが、機械を操るのも人間ですから、多少手間がかかったとしても、実物をやりとりして、デザイナーの思いを100%伝えるのがいいと思っています。
みなさんのおかげで、本らしくなってまいりました!