日記

木琴、嫁に行く。

「平岡養一の木琴」と出会った2005年当時、その楽器については「ディーガン社で特別に作られた木琴」という程度の知識しかありませんでした。

いろいろ調べてみて、それは1920年から1939年にかけて作られた「ディーガン・アーティスト・スペシャル」というシリーズのものだということがわかりました。

これが、当時の広告。

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262(3.5オクターヴ),264(4オクターブ),266(4.5オクターヴ),268(5オクターヴ)と4つの型番があり、平岡の楽器は、264(1935年製)を266型に改造したものです。平岡自身によってこだわりの調律がなされているので、市販のディーガンとはひと味違う特別な音がします。

現在私は266を本番用(平岡さんの楽器)と練習用、2台持っているのですが、平岡さんの楽器も随分使い込まれていますから、いつまで使えるかわかりません。そんなわけで、本番で使える266をもう一台探していました。この度アメリカでよいコンディションの楽器が見つかり、思い切って購入することに!

しかし、その楽器がくることになると、置く場所がない…

「家を買うか、楽器を売るか」(笑)という究極の選択を迫られ、現在使っていない264を手放すことにしました。嫁入り先候補は、東京の飯野晶子さんのところ。飯野さんは、木琴研究会(現在、会員4名)のメンバーです!是非、試奏してみたい、とのことで東京からお越しになり、楽器とお見合い。ディーガンに詳しい木村百合香ちゃんも駆けつけてくれました。

で、無事にお見合い成立!早速旅立ちの準備です。初めてディーガンを使われる飯野さん。分解から自分の手でやらないと、構造がわからない、ということで、すでにディーガン・ユーザーの我々は手を出さないと決めて、監督!

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一つずつ鍵盤を外すのは面倒な作業ですが、ワクワク気分の飯野さんは、とっても嬉しそうです!

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そんなこんなで、うちの木琴(264)が無事東京へお嫁に行きました。

★打楽器関係者のみなさん。運搬に際して、鍵盤はさらに箱詰めしておりますので、心配御無用です(笑)

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今回は、思いがけず2日間にわたる「木琴研究会」になりました。昨日は夕方まで、百合香ちゃんと二人で「「木琴+マリンバ」デュオの可能性を探る」というテーマで研究(笑)まあ、二人で試しにいろいろな曲を弾いたということですが….. おもしろいサウンドがみつけられそうな気がしています。

三井住友海上文化財団 地域住民のためのコンサート 通崎睦美の木琴日和
2/23(日) 13:30開場 / 14:00開演

通崎睦美コンサート with 青柳いづみこ
やぶ市民交流広場ホール
3/2(日) 13:30開場 / 14:00開演

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