マレットを!
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衝撃のマレット崩壊から一夜明けて、ああそうか、とひらめきました!
マレットには、毛や綿の糸を巻きます。巻きたてより、少しこなれてきた頃の方が音がよい、でも「あ〜、もうダメ〜」という頃になんともいい味を出してくれるマレットもあります。
昨日の事件のマレットは、ここまでヒドイことになっていたのですが、それでも毛糸をとってしまう気にはなれず、使っていました。ウソみたいですが、本当にいい音がしていたのです。以前、フィギュアスケートの織田信成選手が、大切な試合で靴の紐がきれる、というアクシデントがありましたっけ。新しくすると強度は安心だけど、ぴったりそぐうとは限らない。だから、踏ん切りが付かず、あるいはタイミングを逃し、使い慣れた古いものを使い続ける。あの気分はよくわかります。
で、この毛糸をとれば、昨日の状態。
ということは!!!!!
少しくらい崩壊しかけたマレットも、糸さえ巻いていればそれが力になり、急激に崩壊することはない!!!(のではないか!!!!!!!)
うちには、平岡養一さんが使っておられた、すでにかなりキケンなマレットがたくさんあります。糸が巻いていないそれらを使うと、すぐに崩壊しそうなので使っていなかったのですが、もしかして糸を巻けば使えるのではないか!!!
というわけで、今はなき1950年代のトップブランド「ミヤカワマリンバ」のマレットに綿糸を巻いてみました。
明明後日の本番で使うことを視野に入れているので、イタリア製の綿糸でやわらかく撚りが甘そうなものを使用。いきなりでも、こなれた音がするように、いつもとちょっと違う巻き方をしてみました。と言われても….と思いますが(笑)
球の部分はハラハラと崩壊するわけで、一撃で真っ二つに割れることはない(はず)。
これで、しばらくはつかえるのではないでしょうか。
一応、黄瀬さんに電話してきいたところ、理屈ではそのはずだし、崩壊前には予兆があるはず、とのことで、早速使ってみることにします。
マリンバのマレットは、既存のものを自分の好みに合うよう改良して使っているのですが、木琴のマレットは、平岡さんが使っておられたもの以外、まだこれぞというものにめぐりあえていません。積極的にどうにかしないと!と強く思った二日間、でした。