映画『だれかの木琴』に、わたしの木琴!
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「木琴」と聞けば、とりあえずチェックしないと気が済まないツウザキです。
その結果、こんなものまで買ってしまいます….
昭和時代のビーチサンダル、20㎝用。おそらく40年くらい前のものでしょう。
昭和50年前後、木琴が子どもの日常に根ざしていた様子がわかる資料です(笑)
300円也。
そんなわけで、この映画の情報を得たら行かないわけにはいきません!
『だれかの木琴』(監督・脚本・編集:東陽一)
とはいえ、原作となった井上荒野さんの同名小説でストーリーは知っているし、都合が合うのは今朝10時からの上映だし…. ストーカーの話なのに….
というわけで、ほとんど「木琴」を確かめる義務感で出かけたのですが、ラストシーンで衝撃が走りました!
私の音が鳴ったのです!
野田雅巳『五〇年』の最初の部分が、映画の行方を見届けるラストシーンで、静かにつぶやくように流れました。
あまりに突然だったので、一瞬何が起こったのか???理解不能でした。びっくりして「私の木琴やん!」と叫びそうになったので、隣の席の方は、私のことを挙動不審者だと思われたことでしょう(笑)
この曲は、両親の金婚式を記念して、作曲家の野田雅巳さんに書いていただいたもの。お祝いだから華やかに、というタイプの曲ではなく、テーマが形を変えながら静かに50回繰り返される作品。「形はかわっていくけれど、核となるものにゆらぎはなく、50回続く」という深い意味を持つ曲です。
映画パンフレットの「プロダクション・ノート」には私の名前も挙げられ、今年1月「企画段階から選曲してきた音楽が、東監督の希望通り揃うことに」とあります。
名匠・東監督が選んでくださった!
光栄の至りです。
というか…. この曲の意味合いまで感じ取って、ここぞという場面でここぞというワンフレーズを使ってくださった!
「お見事!」 もう本当に、感激です。
しかしっ。
どうして、わたし、知らなかった????
そこには、こういう事情があります。
『五〇年』はCD『スパイと踊子』(マイスター・ミュージック)に収録されています。CDの契約というのはいろいろなスタイルがあるのですが、このディスクについては「録音物の使用権利はCD制作会社にある」という契約を結んでいました。乱暴に言えば「作った側が好きに使ってよい」ということになります。エンドロールにもパンフレットにもクレジットが出ていましたから、映画製作会社は、きちんとマイスター・ミュージックに連絡をして、使用許諾を得られているというわけです。使用料もマイスター・ミュージックに入るんですね(笑)
ただ、マイスター・ミュージックが、私に連絡をくれなかったということです。
「使用する時は連絡する」という契約事項はありませんし、誰しも忙しくてうっかりすることもあるでしょう。だから、まあまあまあ、と自分に言い聞かせていたのですが…
やはり、興奮していたのでしょう。
館内で駐輪場の駐車券を落としてしまいました。
自転車を出庫できず、ペナルティ3000円!を払う羽目に…. ぐすん…..
思いがけず、悲しい結末ですが、気を取り直していきたいと思います!
CD『スパイと踊子』は、amazonでも購入可能です。出だしの部分は視聴もできます。iTunes storeでしたら、当該曲1曲250円で購入可能。ナクソク・ミュージック・ライブラリーをご利用の方は、CD全曲無料で視聴できますので、是非ご利用ください。
映画の感想なども書こうと思っていましたが、力尽きたのでこのへんで。