シチェドリン、終了。
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昨日、無事にALTI芸術劇場第1回公演、井上道義指揮「オーケストラ・アンサンブル金沢」の演奏会が終わりました。アンサンブル金沢の演奏は素晴らしく、お客さん大喜びの大きな拍手でした。
公開リハーサル、ロビーコンサート、プレトーク、本公演、ワイン付交流会、と大サーヴィス、盛りだくさんの企画。大入り袋出ました!
今回私の出番は、1曲だけ。井上道義さんからの御指名で、ビゼー/シチェドリン「カルメン」の打楽器一番パートを演奏しました。
私はもうこの20年ほど、打楽器の仕事はしていません。それに、これは「オーケストラ・アンサンブル金沢」の公演であり、この曲は楽団が創設された頃から繰り返し演奏されているこのオケの十八番。特に目立つ打楽器一番パートは、いつも団員の渡邊さんが演奏されているので、お客さんの中にはそのサウンドを目当てにお越しになる方もあるでしょう。そんなわけで、いくら「京都公演だから」とかなんとか頼まれてもムリムリムリ、とお断りしていたのですが、諸事情ありお引き受けすることになりました。
引き受けたからには、こちらの事情はお客さまに関係ないわけで…マリンバが出てくるところはまぁいいとして、学生の頃苦手だったカスタネットやチャイムなど、特訓しました(笑)小太鼓の練習台を組み立てて、久しぶりに小太鼓を練習。なかなか新鮮でした。
聴きに来てくれた弟子や芸大の後輩達に「オケにのっている先生、初めて見ました〜」「レアですね〜」などと言われましたが、そりゃそうだ、タイコを叩いていたのは、ほとんどキミたち生まれる前の話ですからね。
シチェドリンだけでも充分プレッシャーでしたが、数日前に突然アンコールでヴィヴァルディのフルート協奏曲「ごしきひわ」第2楽章の通奏低音をマリンバで演奏(=独奏フルートをチェロとマリンバで伴奏する)することになりました。やるなら、もう少し早く言ってよ、という感じ(笑)
道義さんのアイディアの面白さは抜群なのですが、その渦中に放り込まれると右往左往することがよくあります。でも、20年以上のおつきあいで、ちょっとやそっとでは驚かなくなった、かな。「困難を自分の楽しみに変える」というのが、道義さんとつきあうのに必要な才能かもしれません(笑)
今回の打楽器の布陣、元読響の名打楽器奏者菅原淳さん、百戦錬磨の河野玲子さん、高橋篤史さんともお近づきになれ、また高校・大学の1年先輩になる関谷康子さんとも懐かしい話で盛り上がり、練習以外の時間も楽しく過ごしました。
長くなりましたが、一言で言えば、楽しい演奏会でした!
この仕事のこぼれ話は「続く」ということにして、今から、次の本番、木琴の練習です!