外山雄三さんと
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土曜日、東京交響楽団&サントリーホールこども定期演奏会にて、黛敏郎「木琴小協奏曲」を演奏してきました。
舞台袖からの写真、たぶん曲の最後の音。
曲そのものが難曲というわけではないのですが、平岡養一にとってはいわく付きの曲でもありますし、私にとっては、この曲はじめてのオケとの共演。その上、指揮が外山雄三さんということで大変緊張してまいりました!
外山さんについては、2つの思い出があります。
まず最初は、作曲家としての外山雄三さん。
幼稚園の頃、円山公園の音楽堂で聞いたマリンバの演奏会で、とても印象に残った作品がありました。それが、外山雄三作曲「セレナータ・マリンバーナ」(1962)だったのです。もちろん、子どもですから、外山さんが指揮者でもあるということは知らなかったのですが、冒頭の口ずさみやすいユーモラスなメロディーと、ちょっと不思議なタイトルに釘付けになりました。おとなになったら弾きたいなあ、と思ったので、その時から、トヤマユウゾウの名前は頭の中にありました。
で、2つめは、考えただけで震え上がる思い出です(笑)
もう30年近く前の話ですが、大学に入学したての頃は、よく打楽器のエキストラ奏者としてオーケストラで演奏していました。ある時、関西フィルで、マスカーニ「カヴァレリア・ルスティカーナ」のチャイムのパートを演奏することになりました。指揮は外山雄三さん。で、この時、外山さんにつかまったのです!つかまった、というのは業界用語かな。「だめ、だめ、だめ」と何度もやり直しをさせられることです。曲の途中で止められて、にらまれて、ちぢみあがって、余計に手が出なくなる。オーケストラの団員さん達にも注目され、おしまいには何がダメかわからなくなる、みたいな。詳細を書くと、短いエッセイが一本仕上がるほどの出来事でした(笑)
今回は、ちぢみあがることもなく、のびのびと演奏できました。外山さんは「ソリストは神様です」とおっしゃってました(笑)
今回は、テレビ朝日の坪井直樹アナウンサーと演奏前に5分のトーク。
後から、写真を見て笑ってしまいました。
外山さんのコワイ時の顔はこんな感じです。
でも、今回はこういう場面もありました。
休憩時間には、外山さんの同級生で同士ともいえる林光さんのことなど、親しくお話しさせていただきました。幼稚園の時に「セレナータ・マリンバーナ」を聴いて感激した話はしましたが、関西フィルの話には至りませんでした(笑)また、いつか笑い話ができるといいのですが。
東京交響楽団のスタッフの方には、楽器の組み立てなど驚異の段取りのよさで手伝っていただき、とっても助かりました!
明日(15日)は、渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホールにて佐山真知子さんCD発売記念のコンサート。マリンバで林光のソングの伴奏をします。谷川俊太郎さんがこのCDのことを書いておられるとうかがい、初めて俊太郎さんのHPを拝見しました。
http://www.tanikawashuntaro.com/archives/1548
そういえば、外山雄三さん、林光さん、谷川俊太郎さん、みなさん1931年生まれですね!
と、書き始めるとまだまだ続きそうなので、今日は明日にそなえてこのへんで。